舞台感想
十六日に観てきました。下北沢本多劇場で。
伊右衛門さまはヒロインだったよ。
妄想するマンの感想だから妄想コミで。って言うか当日頭痛くって痛くって公演中は集中していたけど、それ以外頭痛いことしか覚えていない。カーテンコールでもっと拍手送りたかったな。
あのラストを見た後で、今思い出せるのは伊右衛門さまの朗らかな笑顔しかない。
惣髪の頭も柳腰……ぺたんこな腹もぺたんこな臀部も。袴姿美しかった。あと刀を弄ぶさまが可愛らしい。凄く躰が軽そう。左サイドの三列目辺りに居たんだけど、眼が合いそうで怖かった。(自分が気持ち悪い)褌?灰色なんだね。濡れたら一発で解るね! 濡らしてほしいね!
山本周五郎に「わたくしです物語」と言う作品があって、伊右衛門の清廉さ実直さ優しさはあの主人公のようだった。違うのは山本作品は幸せに結実するものが、伊右衛門さまは結果陰惨なものになってしまった。
多分に的外れな感想になっているけど(自覚済み)一応隠しておいた方が良いのか、続きを読みたい方は以下の『続きは此方』からどうぞ。
因みに『東海道四谷怪談』の『東海道』は主演?の役者がその舞台の後に上方へのぼることが決まっていたので、客引きと言うか宣伝文句として『東海道』と附けたってBunkamuraで開催されていた『俺たちの国芳 わたしの国貞』展で解説に書いてありました。
妻はサイコで親友はヤンデレ。横恋慕されたのは愚かな女。
伊右衛門は魔性の男だった。いるだけで人を狂わせる。いや、人が狂っているからこそ真っ当で真っ直ぐな陽に惹かれるのかもしれない。(関口が榎木津に惹かれるようなものだよね)(違う)
矢張り嗤う伊右衛門の影響下にあるんだろうな、と冒頭のシーンを見て思う。だって『蚊帳』からの始まりなんだもん。
浜谷さんの宅悦、鄙俗らしくて不気味だった。でも段々、岩も新之助も梅も喜兵衛もみんな鄙俗らしくて不気味に思える。可憐な皮肉の下に蠕動する欲望ばかりで。
伊右衛門が最後に自ら「日の本一の大悪党」と名乗るのはせめてもの弔いだろう。そして同時に私を捕えろと言う悲痛な叫びでしかない。既に三人を殺め、否本意ではないにしろ妻の岩は伊右衛門の手を使って自死に至った。(嗚呼もうそれが岩の伊右衛門を永久に搦めとる手段にしか思えないんだけど)
殺陣、と言って良いのか。立ち回りは美しかった。流れるような演舞だった。軽やか。あれを見ると、本来の伊右衛門はとても力持ちで武家としての領分が確立している人なんだろうなとわかる。だって拵えを入れて日本刀って大体1.5kgくらいかな?それをあんな風に見せるんだから。冒頭で松之助と話しながら刀を弄ぶさまも、とても軽々と扱っていて。
伊右衛門が狂乱したのは彼の意思でもそれこそ狂ったのでもなく、岩によって操られていたからなんだと思う。岩は多分、自分以外の人に誰にも伊右衛門を渡したくはないんだよ。松之助が言ってたよね、冒頭で。岩は伊右衛門に執着し他のものが見えていないって。
子どもは死産ではなかった。肥立ちの悪さは本当なんだろうけど、でも本当に果たして、病は何処までも重いものなのか。伊右衛門を離したくないと言う欲望だったんじゃないのか。
そう考えてくると、果たしてお岩さんが産んだ子どもは伊右衛門の子供だったのかと言う思いが頭を擡げて来る。父親の胤だったんじゃないのか、と。
薄暗い家の中で繰り返される虐待の中で朗らかで躊躇うことなくお天道様の下を歩ける伊右衛門を偏愛すると言うのなら頷けるし、その婚姻生活を護るためになら父親殺しも厭わないだろう。
何ともまあ松之助が哀れでもある。愛する親友を殺めたのに結局はそれは岩の為にしかならなかったんだから。伊右衛門さまが幸せそうだったからよいか。
最後の地獄への道行は、まんま岩の伊右衛門の手を取る動作が歌舞伎の立ち役がする道行の所作だったから、やっぱりヒロインは伊右衛門なんだろうなぁ。小泉今日子は何処までも雄な匂いがする。
って言うか安田さん汗とか涎とかを流すのすら美しいってどう言うことなんだ。あんなに顔を歪めているのに、損なわれないって。あの涎、山野海さんに掛かってないか。いいなー。太腿まで捲り上がるのに目が行ってしまっていた。散々全裸を曝している人だけど、もう本当鑑賞したい。是非。何処かで曝してくれないか。フロントヌードを厭わないって素敵だと思うよ!ユアンマクレガーも厭わないしマイケルファスベンダーも……!!!(日本では捕まるわな)
靴下履いて全裸で日常を生活する写真集とか欲しい。
作品は情念たっぷりだったけど、カーテンコールは淡泊だった。でもあれでいい。余計なものはいらない。だって今こうしてとらわれているから。
うーん脚本?に終始してしまうなぁ。あ、同時に二つのセットが存在してお互いがお互いに作用するのが好きです。
もう一回見たかった。もっと取っておけばよかったチケット。神戸が羨ましい。
伊右衛門さまはヒロインだったよ。
妄想するマンの感想だから妄想コミで。って言うか当日頭痛くって痛くって公演中は集中していたけど、それ以外頭痛いことしか覚えていない。カーテンコールでもっと拍手送りたかったな。
あのラストを見た後で、今思い出せるのは伊右衛門さまの朗らかな笑顔しかない。
惣髪の頭も柳腰……ぺたんこな腹もぺたんこな臀部も。袴姿美しかった。あと刀を弄ぶさまが可愛らしい。凄く躰が軽そう。左サイドの三列目辺りに居たんだけど、眼が合いそうで怖かった。(自分が気持ち悪い)褌?灰色なんだね。濡れたら一発で解るね! 濡らしてほしいね!
山本周五郎に「わたくしです物語」と言う作品があって、伊右衛門の清廉さ実直さ優しさはあの主人公のようだった。違うのは山本作品は幸せに結実するものが、伊右衛門さまは結果陰惨なものになってしまった。
多分に的外れな感想になっているけど(自覚済み)一応隠しておいた方が良いのか、続きを読みたい方は以下の『続きは此方』からどうぞ。
因みに『東海道四谷怪談』の『東海道』は主演?の役者がその舞台の後に上方へのぼることが決まっていたので、客引きと言うか宣伝文句として『東海道』と附けたってBunkamuraで開催されていた『俺たちの国芳 わたしの国貞』展で解説に書いてありました。
妻はサイコで親友はヤンデレ。横恋慕されたのは愚かな女。
伊右衛門は魔性の男だった。いるだけで人を狂わせる。いや、人が狂っているからこそ真っ当で真っ直ぐな陽に惹かれるのかもしれない。(関口が榎木津に惹かれるようなものだよね)(違う)
矢張り嗤う伊右衛門の影響下にあるんだろうな、と冒頭のシーンを見て思う。だって『蚊帳』からの始まりなんだもん。
浜谷さんの宅悦、鄙俗らしくて不気味だった。でも段々、岩も新之助も梅も喜兵衛もみんな鄙俗らしくて不気味に思える。可憐な皮肉の下に蠕動する欲望ばかりで。
伊右衛門が最後に自ら「日の本一の大悪党」と名乗るのはせめてもの弔いだろう。そして同時に私を捕えろと言う悲痛な叫びでしかない。既に三人を殺め、否本意ではないにしろ妻の岩は伊右衛門の手を使って自死に至った。(嗚呼もうそれが岩の伊右衛門を永久に搦めとる手段にしか思えないんだけど)
殺陣、と言って良いのか。立ち回りは美しかった。流れるような演舞だった。軽やか。あれを見ると、本来の伊右衛門はとても力持ちで武家としての領分が確立している人なんだろうなとわかる。だって拵えを入れて日本刀って大体1.5kgくらいかな?それをあんな風に見せるんだから。冒頭で松之助と話しながら刀を弄ぶさまも、とても軽々と扱っていて。
伊右衛門が狂乱したのは彼の意思でもそれこそ狂ったのでもなく、岩によって操られていたからなんだと思う。岩は多分、自分以外の人に誰にも伊右衛門を渡したくはないんだよ。松之助が言ってたよね、冒頭で。岩は伊右衛門に執着し他のものが見えていないって。
子どもは死産ではなかった。肥立ちの悪さは本当なんだろうけど、でも本当に果たして、病は何処までも重いものなのか。伊右衛門を離したくないと言う欲望だったんじゃないのか。
そう考えてくると、果たしてお岩さんが産んだ子どもは伊右衛門の子供だったのかと言う思いが頭を擡げて来る。父親の胤だったんじゃないのか、と。
薄暗い家の中で繰り返される虐待の中で朗らかで躊躇うことなくお天道様の下を歩ける伊右衛門を偏愛すると言うのなら頷けるし、その婚姻生活を護るためになら父親殺しも厭わないだろう。
何ともまあ松之助が哀れでもある。愛する親友を殺めたのに結局はそれは岩の為にしかならなかったんだから。伊右衛門さまが幸せそうだったからよいか。
最後の地獄への道行は、まんま岩の伊右衛門の手を取る動作が歌舞伎の立ち役がする道行の所作だったから、やっぱりヒロインは伊右衛門なんだろうなぁ。小泉今日子は何処までも雄な匂いがする。
って言うか安田さん汗とか涎とかを流すのすら美しいってどう言うことなんだ。あんなに顔を歪めているのに、損なわれないって。あの涎、山野海さんに掛かってないか。いいなー。太腿まで捲り上がるのに目が行ってしまっていた。散々全裸を曝している人だけど、もう本当鑑賞したい。是非。何処かで曝してくれないか。フロントヌードを厭わないって素敵だと思うよ!ユアンマクレガーも厭わないしマイケルファスベンダーも……!!!(日本では捕まるわな)
靴下履いて全裸で日常を生活する写真集とか欲しい。
作品は情念たっぷりだったけど、カーテンコールは淡泊だった。でもあれでいい。余計なものはいらない。だって今こうしてとらわれているから。
うーん脚本?に終始してしまうなぁ。あ、同時に二つのセットが存在してお互いがお互いに作用するのが好きです。
もう一回見たかった。もっと取っておけばよかったチケット。神戸が羨ましい。
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