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春コミ

書き上がってみれば全然百鬼夜行シリーズな雰囲気ではなかった『露とこたへて』。
イメージはDANのNative Dancerなんだけどなー。
あの無機質な感じ。
相変わらず同じような話を焼き増し続けているけど、榎関と青関(R18)と藤関です。藤牧さんが出てくるよ……
SFっぽいんだけど、サイトにある魚の呟きの延長線上と言うか同じ軸というかそんな感じだったよ。

やっぱりミステリオンリとかあると春コミとか出ないよね。京極は自分だけでしたよ(寂しい

秋の奇想館には出たい。12月から此方忙しすぎたので1月のには出れませんでした。申し込みもしなかったし。
印刷所使おう。

って言うか以前このサイトにいらっしゃっていた方々は未だ稼働していることを知らないだろうな。サイトのアップデートの仕方を失念したので(PCが壊れたから)、今後更新はこのブログです。

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春コミ出ます。

あけましておめでとうございます。

今年初めてのブログです。もうすっかりツイッタもやってないし困ってますが、3月20日の春コミに参加することになりました。
印刷所に出したかったんですが、如何せん仕事がいつになく忙しいのと先週の体調不良により文章が全然進まず書き上がったの先刻です。
読み直してません。
前半と後半で齟齬があるのを認識しているんですが、それがどの場所なのか思い出せません。
急ぎ働きと言うこともあるので全然文章練れてないし、青関で榎関で藤関。伊勢物語でSFっぽいカモと言うか。否全然現代なんだけど……
嗚呼よく解らない。
と言う訳でPROJECT88888のリクエスト芥川さまの伊勢物語で『芥川』でございます。
あとで手直しして印刷所に出したいので今回は5部くらいの製作で行きます。買わなくていいかも!
全然榎木津でも青木でも関口でもないですが言い張ります。久しぶりに姑獲鳥を読んだし。

と言う訳で新刊『露とこたえて』(仮題)青関・榎関・藤関 200円です。未だ仮題だと言うのが笑えない……

春コミ22
東3ホール メ3a『終日、雨』
百鬼夜行シリーズ
新刊『露とこたえて』
200円

芥川さまがいらっしゃった場合名乗って頂けるとスムーズに後々罪悪感が無いので嬉しいです。
って言うかコンタクトが取りたい……
是非!

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奇想館 第ニ篇

みょうにち開催される奇想館 第ニ篇に出席(K08)予定だったのですが、欠席することになりました。もうなんと言うか……まあ仕事なわけですが、やる気なんて起きないよ……

前日夜になってしまって申し訳ないです。見ている人なんていないでしょうが。

88888の企画で『《伊勢物語》六段《芥川》のパロの青関…関口を背負って闇の中を疾走する青木』を本にしようと思って書いていたのですが、これは次回第三篇が1月にあるようなのでそこで発行させていただきます。
リクエストなさってくださった芥河さまには進呈させて頂きたいと思います。気が付いたらご連絡くださいませ。
SFなのですが凄く難しくて四苦八苦してます。(あれ?)(そうです書き上がってません)
サイエンスフィクションではなくすこしふしぎにしておけばよかったなー

折角『いつこ』のはなださまに教えて頂いたのになあ。お会いしたかったなぁ……

嗚呼。

ではまた

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舞台感想

十六日に観てきました。下北沢本多劇場で。

伊右衛門さまはヒロインだったよ。

妄想するマンの感想だから妄想コミで。って言うか当日頭痛くって痛くって公演中は集中していたけど、それ以外頭痛いことしか覚えていない。カーテンコールでもっと拍手送りたかったな。
あのラストを見た後で、今思い出せるのは伊右衛門さまの朗らかな笑顔しかない。
惣髪の頭も柳腰……ぺたんこな腹もぺたんこな臀部も。袴姿美しかった。あと刀を弄ぶさまが可愛らしい。凄く躰が軽そう。左サイドの三列目辺りに居たんだけど、眼が合いそうで怖かった。(自分が気持ち悪い)褌?灰色なんだね。濡れたら一発で解るね! 濡らしてほしいね!
山本周五郎に「わたくしです物語」と言う作品があって、伊右衛門の清廉さ実直さ優しさはあの主人公のようだった。違うのは山本作品は幸せに結実するものが、伊右衛門さまは結果陰惨なものになってしまった。
 多分に的外れな感想になっているけど(自覚済み)一応隠しておいた方が良いのか、続きを読みたい方は以下の『続きは此方』からどうぞ。

因みに『東海道四谷怪談』の『東海道』は主演?の役者がその舞台の後に上方へのぼることが決まっていたので、客引きと言うか宣伝文句として『東海道』と附けたってBunkamuraで開催されていた『俺たちの国芳 わたしの国貞』展で解説に書いてありました。

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SCCと四谷怪談

そう言えば先月、スパコミに行きまして京極本を仕入れてほくほくでした。誠貴さんがまさか榎関を書かれているとは露知らず! 此の世の幸福を掻き集めたような気分になりましたよ。
そして、春コミで本を買わせて頂いた336さまの本をいそいそと買いに参りました処、顔を覚えて頂いていると言う驚愕の事態に遭遇しました。もう上がってしまって、無礼な態度を取ってしまって本当に申し訳なかったです……。
ほんとうは嬉しかったです。
御本大好きです!!いつか感想を述べさせてください。

 で。安田顕沼に落ちた身は何だかぶくぶく溺れて行っていて、最早何を見ても美しく可愛く見える恐ろしさ。盲目っぷりに定評がある自分ですので。
北海道に棲んだことも無く、邦画も見なければドラマも見ない自分はこれまで存じ上げなかったのですが、上手い人だなー……と。数多DVDが増える増える。(鼻から牛乳を出す姿さえ美しい。でも二十代とかより2010年以降辺りからの容姿のが好き)
 来週には『日の本一の大悪党』を拝見しに参ります。良席ではないだろうけどチケット取れて良かった。四谷怪談は大好き。勿論京極好きは四谷怪談大好きだろう。自明だ。三年前に観に行った歌舞伎の東海道四谷怪談の染五郎さんが演じられた伊右衛門さまは震えがくるくらい悪い奴で、所謂歌舞伎で言われる『色悪』とはこういうことかと感じ入ったことがありました。
それ以来振りの四谷怪談もの。
ただ粗筋を拝見する限りでは、『嗤う伊右衛門系』かな、と。(原作が素晴らしく、初めて京極さんのサイン会に赴いたのが『嗤う伊右衛門』。思い入れが半端ない故に映画になったのは観ていない)
 舞台が楽しみでなりませぬ。『恥辱』もチケットとってあります。ふふ。
 先日BDが発売になった『悪童』も素晴らしかったので観に行きたかったな。チケットとれなかっただろうけど。大人のスタンドバイミーとか好きにならない訳ないだろう! あとクリスティの『五匹の仔豚』好きなので追憶の事件(殺人)を解決するお話大好き。
そう言う『記憶の中の事件』を解きほぐすミステリものとしても秀逸だったと思います。
特典映像の冒頭、スチール撮影の安田さんが美しいので何度も何度も冒頭だけ繰り返し見ている。

 2014年に上演された『ひとり語り』のサントラって出てないのかな? 音楽を担当されたギタリストの古澤剛さんは何処かで発表されていたりしないのだろうか。……リサーチ不足?
 ひとり語りの九州の『あの人』が好きです。ああ言う男臭い粗野っぽい役を演じられる安田さん観てみたいな。

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夢見が悪い

此処数か月未明に眼が覚め、再び睡眠に至ると恐ろしい夢を見る。主に殺人の夢だ。私が殺される訳でも殺すわけでもなく、傍観者。
今朝見たものは、何処かの三四階建ての旅館。最上階に誰も行きたがらないが、そのフロアは物置になっていて、時々入らなければならない。その場合はオーナーが先頭に立って最上階に行く。先頭も殿もみんな嫌がるのだ。最上階は陽を取り込む構造になっていて明るいのだが締め切られている。
最上階の一室では嘗て一家心中があった。しかも凄惨な。
なんの縁があったのかは知れないが自分もその旅館で僅かな勤労奉仕をしていた。
従業員の女性二人が言った。「凄かったよ。すじ肉が降ってるんだもん」と。父親が家族を殺害しての自殺だったようだ。
その部屋に面する立体駐車場で作業していると誰かが腰を掴む感触を二度受けて驚いた処で覚醒出来た。

疲れる夢だった……

そう言えば春コミ無事完売しました。五部しか刷らなかったけど。だから12時前には捌けてしまって所在無くて困った。さっさと帰りました。(しかしなんと酷い話を書いて売り付けたものか)
そして『オデッセイ』と『俳優 亀岡拓次』を鑑賞。二本立て。面白かった!特に亀岡拓次。あれずっと見ていられる。すっかり安田顕のファンとなりましたよ。25日に上映最終日で舞台挨拶があると言うので行ってみたし。綺麗な人ね

なんと隣のスペースがリンクさせて頂いている『いつこ』のはなださまでした。御本買えた!!あと美麗イラスト作成を生でみられた!!!なんだあれ……なんなんだあの方は。
白い紙面に浮かび出て行く絵。
恐ろしいまでに美しかったです。

なんでも9月にミステリオンリというものがあるとはなださまより聞いたので、出られるように画策中。
次こそはまともな話が書きたい。
榎関!

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お久しぶりです。

気も遠くなるほどお久しぶりです。寒林です。もう此処にいらっしゃっている方なぞ折られないと思いますが。
ツイッタも離れがちで何をやっているのか解らなくなってますが未だ京極は大好きです。
鵼の碑はいつ出るのでしょうか……

そして明後日の春コミに出ます。【東3ジ20a】です


コピー本です。前回もそうだけど、コピー本です。
なんとなーく大学時代で、関口が吸血鬼で榎木津が好きででも拒否してて、後輩に青木くんがいます。
どんな話なのか皆目見当がつかないのは、未だ書いているからです。今日の夜追い込みを書けるよ……。
文章の書き方忘れちまったぜ。
あと前回出した真珠の耳飾の少女な青関・榎関も持って行こうと思います。自家製版は思いのままに増やせてよいですね。

よろしくお願い致します。

本当はリクエストにあった伊勢物語な榎関でSFを書こうと思ったのですが、リクエストを本にするのは不味いだろうと思い、荒唐無稽な話を書いてます。
お話作るのって難しい。

お品書き
■真珠~ 200yen
■新刊 Golden Slumber 100yen

では。

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お久しぶりです

新年のあいさつをしようしようと思って気が付けば12月。早いものです。未だこのサイトに苛写っている方がいるかはしれませんが。PCが壊れ続いて外付けHDDが壊れ、此処にアップしている以外の京極二次の殆どが失われ、PC換えたことによりアップの仕方が思い出せないと言う為体でずっと留守にしておりました。
関口くんはまだまだ好きだし、やっぱり榎関に引っ掛かっているのでぼちぼちまた書きだしたいと思います。

しかしその前に新刊をおくれ……

いつぞやoasisのwonderwallタイトルに使ったことからも解るようにoasisが好きでした。いやそんなコアではなく、なんとなーく聞いていた程度で。2ndとB面と最後のアルバムしか持ってないし。ただ余りその人物たちにまで食指は動かず(あんなに面白い兄弟なのに!)何故か今頃になって兄のノエルさんにドハマりです。年月って恐ろしい。若い頃のノエルさんも今のノエルさんも漏れなく可愛く見える愛は盲目状態ですよ。あのお口に色んなものを突っ込みたい。
思えばあの青関書いていた頃は未だ、解散してなかったんだなー……

がしがしPCフォルダに溜って行くノエル画像に戦きながら歳を超す心算です。そして来年、自分の職場の出処進退が解らないのに、四月のノエル来日チケットを取ってしまった(莫迦)。

ホビットも相変わらず続いていて、先週親切な方に試写状を譲って頂き見てきたらば滂沱の涙に苛まれ少し前まで思考停止してましたよ。トリビルとキリフィリで現代日本パラレルを作成中なんだけどなかなか進まず困ったことだ。

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project 88888

もう恐らくいらしゃっていないことはりょうかいしていますが、

以前88888でリクエストを頂いたぽにゅさま

緒崎×関口が出来上がりました。映画アモーレスペロスのパロディです。
もし、宜しければ、お納めくださいませ。

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Amores Perros



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桜の森の満開の下

誰か春こみの苦情を呉れても良いのよ、と内容に不安が目一杯な恵明です。そもそも感想を貰うことの無い人間なので、話を書いた後は不安に押し潰されそうに為っている。疑問があったら答えますので。ええ!

拍手御礼@返信です。心当たりのある方はどぞー

3/19の方へ

yoshiさま!!!!すみません。なんだか無理矢理コメントさせてしまって。まさか此方に書き込んでくださるとは……
春コミ有難う御座います!!!
たぶんテンパっていたと思うので粗相が無かったか今凄く不安です。

そうもう、サイトを拝見しては榎さん麗しい、関くんかわいい理想は此処にあるとぶつぶつ呟きながら書き続けていたのです。なのに出来たのはあれ……。大変申し訳ない。
yoshiさま無くして書き上げられないものでした。
と言いますか、買わせちゃったのですね!
ああああああああ……いつか御礼をさせて下さいっっ
感想もありがとうございます!総一郎さんは主に私個人へのサーヴィスなのですが、そう仰っていただけると大変光栄です。
yoshiさまもどうぞお体をご自愛ください。ありがとうございました!




3/20の方へ。
長年のROMを有難う御座います!!!近年更新の無いサイトですがとても感謝に耐えません。
>夜ごとの白コウモリ』
ご報告有難う御座います。ただ、当方で確認したところ、私のPCでは特別横にスクロールする事象が見受けられないのです。
一応改めてアップしておきましたが、如何でしょうか?
ご確認下さい。
管理行き届かず申し訳ありません。
随分以前に書いたものを読んでくださっていると思うと嬉しいです。コメント有難う御座いました!


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春コミ有難う御座いました

春コミありがとうございましたー
京極スペさまに押し付けて、初対面の読んでない人にまで買わせて(極悪人)売り捌いて参りましたよ。
っていうか、ですね。
nerozeのyoshiさまがいらっしゃっていたらしい。(blogを読んだ)
実は、今回出した話は、nerozeさまのブログに掲載されていた榎さんを心の支えにしていたので、是非ご挨拶したかった…!!!!
何処にいらっしゃったんだろう?????
ずっと、「nerozeさまの榎さん麗しい…
「榎さん!!!
「……関くんかわいいよー」
うへへへへへへへ
と呟きながらぽちぽち打っていたのです。本当一方的で申し訳ない。

凄く押し迫って完成したので絶対ポカがあると思うの。
ガクブルだわ……
あとで解説を書きに参ります。私の文章が下手なので、何がどうなっているか書かないと理解して貰えないと思うんだ……
頭が悪い証左です。周囲の京極スペさまに構っていただいて楽しい春コミでした。あちらには鬱陶しいと思われていたでしょうが。

京極で次を書くとしたら、SFです。青関~。88888の。筆が遅くて本当申し訳ない。SFの勉強をします。(これから!?)
藤子不二夫的に『すこしふしぎ』でもいいかな?

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off

春コミは『東2 テ 20b』です。鋭意、榎関@真珠の耳飾の少女パロを製作中ですが、かなり追い込まれてます。印刷所が無理だったらコピーです。
閑な方はどぞー
(更に追い込む)

色々あって、仕事休めないし。

余裕が出てきたらまた現れます。その他はツイッタで愚痴を疲労してます。
青関も書きたかったけど無理なようだ……

では。

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spooktale

え。全豪の結果書かなくちゃ駄目?
うんしょんもりしたアンディは可愛いですよ(盲目)。私アンディ×イヴァンもオッケーだ。(すみません)
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副産物ばかりに手が動いて大変です。大丈夫なのか…
と言う訳で。以下トリビル。

 此の谷で見る建築物のいずれも巌造りでありながら、植物の撓やかさと、蔓の流線型を構築していた。露台の廊下を往きつつ、トーリン・オーケンシールドは吐息を漏らした。
周囲に誰の存在もないことを確認した上での行為だった。
魔法使いに騙されるように導かれ、怨敵とも言うべきエルフの里に着き、剰え卓子を同じくして食事を共にした。地図を読み解いてもらうのも彼らの持て成しに預かるもの、軍門に下るような屈辱があった。
用意された館の一室に向かうに連れ、ドワーフの賑々しさが聞かれ、不快になることに疲弊していたのを自覚した。
早く此処から退いてしまいたい。況して読み解かれた地図の文言がトーリンを急き立てていた。
 部屋に入ると、何かがバーリンの背後の帳の影へと動いて行った。瀟洒なエルロンド卿の居館の室内は細部に至るまで濃やかな彫刻が連続し、また幾重にも羅の帳が垂れ込めていた。
 バーリンを求めて訪った部屋には黒髪のエルフがいた。トーリン一行を出迎えた見た目に若い、男性のエルフだった。灰色の魔法使いはリンディアと呼んでいた筈だ。バーリンはリンディアと対峙していた。その組み合わせにトーリンはが怪訝な目線をバーリンへ向けた。その目線を受けてバーリンはくつくつと笑った。ドワーフの知恵者である。
「どうした。何事かあったのか、」
怪訝さを隠さずに問えば、若いエルフは更に困惑したようだった。
「先ほど、皆、湯を貰いまして」
答えたのはバーリンだった。
慥かにそう聞き及んでいた。今の今までガンダルフとエルロンドによる些末事に苛まれトーリンは未だだった。
最もドワーフたちは湯に入ることに然程興味はなく、脇と股間と足をざっくりと洗うと早々に浴室を後にしたのだった。
バーリンはガンダルフの招いた小さな仁と永らく湯に浸かっていた、とトーリンに告げた。
「偶さかにああいった入り方も良いもの」
恐らく他のドワーフと一緒であったら湯を楽しむなどと言う考えは及びも尽かなかっただろう。
「で、どうしたのだ」
再びトーリンが問えば、バーリンは破顔した。
そして一声、「ビルボ、」と背後に向かって呼びかけた。
バーリンが羅の向こう側へ手を伸べる。そしてトーリンは自らが現れたと同時に姿を隠したのが他ならぬホビットだと言う事を知った。
何故隠れたのか、と僅かに頸を傾げ眉間を曇らせると、幾重にも垂れ込めた羅が揺れた。
バーリンの手が羅を掻いた。
怖ず怖ずと姿を顕現させたのは、慥かにビルボ・バギンズだった。

瞠目した。

ビルボ・バギンズと言うホビットも酷く困惑した表情で、ともすると泣き出しそうなまでだった。
けれどもそれを不思議ともトーリンは解さなかった。尤もなことだ、と。
トーリン・オーケンシールドの常に冷厳さを失わない面が僅かに固まり、眼は瞠かれ、薄く唇を開いた。―――息を飲んだのをバーリンは見逃さなかった。
 瞬ざのことだったが、トーリンは羅の向こうから躙り出てきたビルボに目線が固定された。
湯を楽しんだ、とバーリンは先刻言っていた。慥かに髪が濡れていた。顔が紅潮している。否―――全身だ、とトーリンはその全身を凝々と注視めた。
 ビルボ・バギンズはエルフの薄衣の中に躰を泳がせていた。
余りに薄いその衣は肌の色さえも貫けてしまうので、幾重にも重ねて纏うのが常だった。
けれど今は一重の中にビルボはいた。
肩を撫で落ちる衣。流動的で、糸の仕業さえ見えない。
湯に当たって体温が上昇し皮膚の血色が増しているのが鮮やかに浮かび上がっていた。衣は殆ど衣の役割を果たしていなかった。時折、滑らなかな衣の表面が光学的に照り返している。
朱に染まった咽喉を辿れば、目線は鎖骨に行き当たった。
その儘下せば、薄衣を押し上げる双つの点があった。
山桜桃梅のような胸乳が羞恥に起って押し上げていたのだ。
エルフの大きさである薄衣はホビットの足許でたっぷりと襞を蟠らせ、体躯に反して大振りな跫の柔毛を覆っている。見えるは足先の櫻貝のような色を取り戻した跫爪だけだった。
ビルボは手を握り直す。彼の手は懸命に薄衣を集めて腰部の前を隠していた。だけれど隠そうとすればする程に
腰周りと腿の肉感が鮮やかに浮かび上がっていた。
「…これは……」
漸うと言葉を発したトーリンも困惑の色を隠さなかった。次の句が告げなかったのだ。
ビルボにはドワーフに見られる髭もなく、体毛も無かった。何処を取っても肉質は豊かで円やかで、これで下生えが無かったら本当に子供のようだろう。其処ばかりは手繰り寄せられた衣と彼の手で守られて窺うことも適わなかったが。
「私はバギンズ殿から臙脂色の上着とその他着衣の清浄を頼まれたのです」
リンディアが弁明をするように口を開いた。
ビルボは東の街道にいたトロルに馬をあわや寸前食べられてしまうのを防ごうとした折り、一体のトロルに思い切り洟をかまれてしまったのだ。
「湯浴みの時に代わりの衣料を約束したのですが、その、」
エルフは白髪のドワーフに目線をやった。バーリンはにこやかさを崩さなかった。
 ドワーフたちの賑やかな声が一層高らかに響いた。
不意に我に返ったトーリンは毛皮に襟を縁取った深い夜色の外套を少し離れた椅子から取り上げ、ホビットの頭へ掛け渡した。
「洗濯が終わるまでのことだ。それでは皆の前に出られまい。」
トーリンは親指で戸外をのドワーフたちを差した。外套から頭を潜らせたビルボは何度も頷いた。ビルボの寝台は別の部屋へ割り当てられていたのだ。
「……すみません…あ、ありがとう」
擦れた声で俯きつつビルボは謝礼を口にした。そして外套の前を掻き合わせると、部屋を出て行った。

 「―――して、どういうことだ」
低い声が残された二人の当該者へ降り注いだ。トーリンは腕を組んで二人を見やる。リンディアは困惑した儘、バーリンは常ながらに莞爾としていた。
「良かれ、としたことだったのです」
口を開いたのは若きエルフだった。

―――いずれ、あの小さき御仁はあなたの妻女になる、と。

そう言ってリンディアは口を噤んで、傍らのバーリンを見やった。
「な…んだと、」
トーリンの眉間の皺が深さを増した。
何を言われているのか、それを理解するのに常になく、トーリンは時間を要した。
そうして漸く飲み込めた時、バーリンが僅かに何処か好々爺めいて笑った。
「そう、妻女とは言ってはいない。が、いずれトーリン・オーケンシールドはあのホビットを娶られよう、とは言いましたな、」
「バーリンっ」
到頭トーリンの声が荒げられると、バーリンは人差し指を自らの唇にあてがった。お静かにと仕草で示して、バーリンは幾度も頷いた。
「ですから私は、」祝うべき二人の為のもてなしをしたのだと、リンディアは弁明した。あれ程ビルボが取り乱すとは思わなかったのだ。
「もてなしだと、」
トーリンの範唱に、リンディアが頷く。
若くまた後に縁付く両人に相応しい持て成しをした筈だったのだ。トーリンの苛立ちを感じ取ってか、リンディアは少し距離を取った。
「そろそろ乾いたかもしれません。若しくは別の衣料をお持ちしましょう」
それだけを早口で言い募るとリンディアは足早に室を去って行った。
再び、ドワーフたちの賑々しさが膨らむように聞こえたが、トーリンはそれに構うこともなく、片手で頭を抱え込んだ。
そして大きな溜息を吐き出した。
酷く、酷く疲れたような気がした。
「なにを……考えているんだ」
仮にもドワーフの知恵者が。
「私が考えるのは先のことだよ、」
「そうだ。離れ山を取り戻すことだ」
トーリンは頷いた。
「如何にも。けれども貴方の考えの及ばないことも思慮するのも私の役目でもあるんだ」
「ホビットをか、」
「貴方が憎からず思っていることもまた確かでしょう」
危険な旅に無理に連れて出ることを厭う程には。そして引き千切られるのを、剣を棄てて贖う程には。どれだけの人間が気付いているのか。トーリンが己も知らず、かの仁を眼で追っていることの多いのに。皆に眼を配っているだけだ、とはトーリンの言い分だった。

けれど―――否定は無かった。

苦虫を潰したような顔で目を眇めてトーリンはバーリンを見やる。
バーリンは苦にした様子も無く、莞爾と笑んだ。
「まあ、この話は全てが終わってからにでも致ししましょう」
今はまだ早い。取らぬ狸のなんとやらと為りかねない。そうあっさりと嘯いた。
「エルフとの会食は疲れたでしょう、」
と湯揉みをバーリンは我が王子に勧めた。
部屋を出て行こうとするトーリンにバーリンは声を掛ける。
「そうそう、ビルボの未だ生えそろわぬのは、まこと子供のようで」
何を言っているのかすぐさま見当が尽いたことに、トーリンは卑しい心持ちになった。先に同じ事を考えたばかりである。
扉は心持ち大きな音を上けて、閉められた。

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日本語が崩壊している……
裂け谷に間隙でトリビルです。バーリンが企んでいる人で、リンディアがあほうですみません。うんゆすらうめのような乳首に持ち上がる薄衣ってのが書きたかったんだ。馬鹿でごめん。

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拍手返信とホビットに滾り落ちる……(by椰子の実)

このトリビルへの感情をどうしようか……(ホビット)
あと三年は確実に滾っていると思います。なんであんなビルボ可愛いんだ……
そしてトーリンが美し過ぎる。(サフィンをso…beautiful!!と言うような感じです)
早く離れ山の大広間で人払いをしての情事が見たい。物陰で皆息を顰めているけどね。
原稿が手に付かなくて困ってしまうよ。
(資料漁りが上手くいかないだけなんだけどね~)

拍手返信です。心当たりのある奇特な方は反転でどぞー
1/21 4時の方へ。

Tヤさま
ご訪問とコメントを有難う御座います!
そして青関の長編に優しいお言葉を頂きまして恐縮です。本当に。
もうどんな青木くんで読んで頂いても結構です。堀部でさえなければ(苦笑)
青関好き仲間が居てくださることがどれだけ心強いか、お分かりいただけるでしょうか!
たぶん青関長編とはimmortalbelovedだと思うのですが、あれは私も中々思いいれのある代物なので、本当に嬉しいです。本当に歓喜に耐えません。
Tヤさまは恐らくただただ青関が好きなのだと思います。そしてその熟すのに当方が関われたのならこれ以上の幸せはありません。どうかいつまでも青関同志でいらして頂けたら!!
青関も榎関もやっぱり好いんですよね……
此処を無くしてしまうとただの孤児(みなしご)になってしまうので、いつまでもあり続ける様と思います。また京極二次に心を動かされましたらのご来訪をお待ちしています。
拍手にコメントを有難う御座いました。
ではでは。


1/22 13時の方へ

拍手とコメントを有難う御座います!!!
文章も頑張っているのですが、近年ついつい手癖で書いてしまっていて……
駄目ですよね……
コメントを頂けたので文章の筆致、精進いたします。
では。

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オルクリスト

拍手有難う御座います!すみません今時間がないので、返信は股後ほどさせて下さい。
しかし原稿とは全然関係ないトリビルばかり何故進むのか。王様になったトーリンと通い妻のビルボと言う甘っ蕩い奴です。しかし当分外に出す予定は無い。もう少し此のまま煩悩を楽しんでみたいと思います。

拍手[0回]

捕喰

草の踏む音が聞こえてトーリン・オーケンシールドは目を開けた。誰が沢に向かったのだ。珍しくも天然の湯水が混じる真温い沢であった。夜の番をするものはボフールだったはずだ。周囲へ目を巡らせれば明らかに人の数が少ないことが知れた。そしてそれが誰だと云うことも。腰を上げる。魔狼の声はしない。したとしても獣(ケダモノ)等の最大の標的はトーリンに他ならない。しかし穢れの王の騎獣はあの小柄な仁の臭いを憶えただろう。群れから離れない方が良い。殊に戦うことにも慣れていないのだ。ボフールを伺えば彼はホビットの後を追おうとするトーリンを一瞥して僅かに口はしを緩めると、不意と目線を逸らした。その様子から窺えることはホビットはボフールの了を得たことになる。それでも彼のあとを追跡すれば僅かな水辺に白い物体が見えた。否それはホビットの肉感に溢れた肢体の背があった。白いハリのある皮膚。トーリンは瞬きの間に触れば指が沈むだろう柔らかさをまざまざと思い描いた。僅かに背の肩胛骨の張り出しと背の中央を走る窪みがあって、臀部も肉が豊かだった。両の手で臑までの水を掬い上げると顔を洗って一つ吐息したホビットはゆっくりと振り返って、トーリン・オーケンシールドと眼を合わせた。あ、と小さく声を上がり、一瞬その動きが固まった。次瞬には慌てて再び背を向ける。
「トトトトトトーリン…!」
しろい肉(しし)が薄紅色を纏って往くのをトーリンは凝視していた。
「ええと、ええと…」ビルボ・バギンズは言葉を唸り、溜息を吐き出すとトーリンに手だけを差し出した。
「すみません、その…外套を取って下さい」
傍には未だ若い木があって、其処にホビットの衣服が掛けられていた。
トーリンは懇願されるままに臙脂色の外套を取り上げ差し伸べた。ビルボは片腕を胸に交差させて、左手だけを伸ばしていた。その手に外套が触れるか否か。トーリンはビルボの手首を掴み上げ水の中から引き抜いた。「うわあぁっっ」地上に引き上げられると僅かに蹌踉めいたが、トーリンの腕がそれを阻んだ。
今の様子を見れば、殆どトーリンの腕に囲われるような態勢だったのだ。
尚も顔に朱が走った。
「不用心だとは思わないのか、」
すぐ近くで、彼の低く厳しくも瓏とした声がビルボの耳朶に触った。

 咎めるつもりでは無かったのだが、ビルボが僅かに萎縮したのをトーリンは手に取るように感じた。それ程に今二人は傍に居た。
否、恥じらっているのかーーー。
「ボフールには告げて来たんです。まさかお湯の混じった沢に出会えるとは思わなくて……」
最後の真面な入浴は裂け谷でのことだった。そう小声で告げて、ホビットは尖った耳から頸筋、鎖骨の辺りまでを真朱(まそほ)に染めていた。手にしていた外套をその肩に掛けるとビルボが僅かに身を震わせた。
「其処で待っているからすぐに着替えろ、」
トーリンはビルボから背を向けた。

 男同士で何を恥らう必要があるのか、とも思うのだが相手があのトーリン・オーケンシールドだと思うと全身から火を放つ程に居た堪れなかった。きっとこれがボフールであれば「一緒にどうだい、」程にも軽く誘えるだろうに。
鞄から晒しを探し出し、躰の水気を拭き取ると、慌てて衣類を身につけた。久々の入浴は矢張り心地よいもので、抗い難い清涼感があった。もし、トーリンをいざなったら彼はどうしただろう。不意に浮かんだその思考を頭を振ってビルボは打ち消した。

 トーリン・オーケンシールドは鼻腔にビルボの匂いが残るようだ、と背後で着替える人物の動作音を耳にしながら鼻を吸った。尤もホビットの体臭は然程に特徴的な代物ではなかった。だのに鼻腔の奥がほんの僅かに甘い。それだけだ。ただ、この感慨は何かに似ていると感じていた。
不意に脳裏にあの汚らわしい魔狼が浮かぶ。赤いまなこに尖った刃。口からは常に飢えたような滴りがあった。
汚らしい穢れた粘り気の多い、滂沱の唾液だった。

飢えている。

あの豊かな肉(しし)を魔狼が貪る。
血を啜って骨までを舐め上げ噛み砕くのだ。
何故か、脳裏にそんな光景が結ばれる。
あの柔らかな皮膚にあの歯が当てられるのだ。

ごくりーーー

酷く大きく、トーリンの咽喉が、鳴った。



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お互い意識しすぎているトーリンとビルボ。と、それをにやにや見守るボフール。テーマは羽衣伝説だけど、本当はワーグのように貪り喰いたいトーリン・オーケンシールド。でも自分が其処まで渇渇だとは気付いていないんだろうな。そんな感情を意識下で汚らわしいと思っていて、ワーグとして脳裏で描かれてしまう人。国を取り戻すまで、禁欲を架してそうだよね……
はよビルボの嫁入りが見たいな。(きもちわるい)

あ。下の記事、Day6の間違えだ。先刻トイレで気付いた。

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Day 7 #AO

全豪中。
今日やっと動くアンディを見られた。ピタTはちょっとあれじゃないか……と心配しつつ彼の肢体の美しさと乳首の起を確認するたびに眼福……と思っている。
正直アンディの何処を取っても非常に好ましいんだが。なんだこれ。(病気)(か)(盲目)
ジルさんとガエルくんの試合がグダグダに長すぎて夕餉を終えても未だやっていて大笑いしてしまった。なんだあれ。二人仲が良いので、余計に手を知っているからこそなのか……
しかし相変わらずフレンチたちは食わせ者と言うか曲者と言うかwww 大好きだ。
アンディは次、ジルさんと。
CNNのインタビュ観ていたら相変わらずアンディが安定なラファラブで悶えた。ラファが一つ上ってのも良い。
アンディ×ラファとか書きたいなー……

12月に観た映画で期待してがっかりと言うのが多い。
作品が面白く無いとかではなく、非常に一方的に私の中にあるよく解らんボーダーラインに抵触しているだけなんだが。ボーダーラインを設定しているわけではなく、作品を見てこんな処になんか線があるぞ!と寧ろそれに吃驚している。
あんだけ楽しみにしていたスカイフォールをもう二度は見なくていいなと思うようになるとは露とも思いませんでしたよ。
カジノロワイヤルと慰めの報酬で充分だ。
カジロワと慰めの報酬が余りにも好みだったので。
特に慰め~の方。マチューが好きだといえばそれまでなんだが(苦笑)
一番の要因はMが居なくなってしまったことデスネー。
いなくなってどれだけ私が彼女をボンドガールとして扱っていたかが判るんですが。イエスマム!とヴォクソールの職員皆がマザコンであることにどれだけの愉悦を覚えていたのか。マザコンの最たるものがボンドで、スカイフォールはマザコン=息子たちのジレンマに近かったわけだ。
過去作品に寄り添いすぎたのもなんか印象が余り良く無い。本当に全てがロートルで(ボンドでさえも!)自分の心がしぼんでゆくのがよくわかった。
Qは可愛かったけど、その萌だけでは如何ともしがいのだよ!関口くん!!(わたしはQ7な嗜好)
あれだったらいっそ計劃さんのFromNothing、with Loveを映画化してくれたほうが面白かったのに。(無茶な話だ)

あとレミゼ。誰もが知っている物語。
正直ジャンバルジャンに涙をはらりとしていたんだが。司祭さまとの有名な銀食器のやりとりは、矢張り素晴らしかった。あとジャベールの職務に忠実なゆえの切なさ。
だけれど……若者たちの闘争が学生運動だと悟ってからは一気に熱が引いてしまいまして。結局、家に戻っちゃう訳でしょう?
まんまチャーチルの
「20歳までに左翼に傾倒しない者は情熱が足りない。20歳を過ぎて左翼に 傾倒している者は知能が足りない」
な感じがして。
だから健全なんだろうけど、そこがまた鼻に付くというか……
いっそあれがフランス革命であったら印象は違ったかも。
ヘレナ・ボナム・カーターは流石でしたな。
まさかトム・フーパーが監督でのエリザベス皇太后がこうなるとは。
余りヒュー・ジャックマンは歌上手くないんじゃ……と余計なことを考えもしていた。

で反対に然程期待していなかったホビットが期待以上に良くて先日6回目を観に行ってきた。自分がマーティン好きだから、観たいと思っているだけで贔屓の引き倒しで然程ではなかろうと観る前には高を括っていたんだが。
馬鹿者!と叱って上げたい。あの頃の私を。ホビットショップ行きたい……!!!

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贋作 こゝろ

久々に拍手御礼掌話を変えてきました。一個だけ。
中禅寺と関口が同居している下宿に榎木津が転がり込んでくる話です。
以前(数年前だよ汗)拍手で頂いた妄想を書かせてください!と頼んでおきながら永らく放置していたので、そろそろ書こうと思いまして。
漱石さんの『こゝろ』のパロディです。もっと色々書きたいので、プロトタイプだと思ってください。誰も死にませんけどね。
榎木津がいなく為っちゃうことはあるかも?

基本的には一つの部屋に二人でいて本当に按摩だけしていると思っているのか、と言ういつものあれです。
狡猾いのは関口なのか榎木津なのか。
一目惚れするところを書くのも目的。
でっきるっかなー ふっふー

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拍手返信

雪が催いそうな空を見上げてダウンコートの沢北がポケットから缶の甘い紅茶を差し出した。
既に夕闇に取り込まれた時刻であるのに、空は何処か仄と明るく思われた。
「……サンキュ、ぴょん」
深津の伸ばす手を避けて、Pコートのポケットへ缶ごと沢北の手が突入した。
「深津さんの中、温い、」
「鼻、真っ赤だぴょん」
思い切り摘み上げると、捥げる捥げると涙目で騒ぎながら沢北は手を抜いた。
「あ、」
空を振り仰いだ沢北が声を上げる。
「降って来ちゃった……」
「帰るぴょん」
ほら、と深津がまた手を伸べる。
「そっちの袋貸すぴょん」

そして二人並んで帰った。

(じゃんけんで負けてコンビニまで買い物に出た沢北と深津)(と言うか、深津が負けて沢北が着いてきた)


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以下心当たりの在る方へ
1/14 22時の方へ(反転でどうぞ)

ご訪問、有難う御座います。
もうなんと申しますか、歓喜に耐えません!!
(慥か名前をお出しに為らないで欲しいと嘗て仰っていたと思うので無記名で失礼致します)

ネットの同人関連から離れられていたのですね。
こうして思い出して頂けて、まして訪問されてこれ以上嬉しいことはありません。
いつでもネットにぷっかり浮かんでいるサイトでいようと思っているので。
多分これからも此処にあり続けると思います。

私もいつまでも沢北深津が愛おしくて、サイトから省くことが出来ないで居ます。
『真夏の宵に』ですか…!
そんな好かれて、なんて果報者な話なんですかあれ。
最近何も書けていませんがそろそろ沢北深津を書いても良いかもしれませんね。
湘北に負けてから沢北か行っちゃうまでの夏ばかりを想像してきましたけど、そろそろ日本海側で過ごす冬と言うのも良いかも。

拍手と本当にコメントをありがとうございました。
どうぞこれからのご健康とご多幸をお祈り申し上げまして。

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hands of fatima

今時間が無いので取り急ぎ。
返信は明日させて頂こうと思いますが、
久しぶりの方にも未だいらっしゃって頂けていることに歓喜で舞い上がっております。

これは……沢北深津描かなければ為らぬか!!!(笑)

もう此処数年文章が最低で、読み返してもなんの面白さも無い平凡で平坦なものしか書けなくなってまして、故に更新が滞っているのです。
すみません。
書いてもみんなdawnpurpleみたいになっちゃう。
あれは誰かに読まれているのだろうか……
誰か読んだ人が在りましたら、

読んだよ精進しなさい

と言うメッセージを下さい。改変不可です。

とかやっていながらホビット五回目を先日見ました。豊島園まで出向いて。
したらば、クロニクルが届いた。
あと数回に観にいきたいが、榎関の原稿せなあかんしな。

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視るということ

ABC級戦犯は罪の階級ではなく、罪の種類による選別。
海軍はBC戦犯的なものは余り多くない?
まあ舟の上だしな。余りに優秀で戦後報復とかされたんじゃないのか、とか思っていたんだけど、向こうには司法取引もあるし、海軍は全体を統一して軍一貫して東京裁判に当たったと前にテレビで見た。組織力だよね。

明日はムパラ!TTSS本探すのとホビット、トーリン×ビルボを探しに行って来るよ!またお土産とか買えなかった。すみません。先刻まで課のボーリング+新年会だったんだ。
そして榎関考えなくちゃ。

私の文章はあっさりだと、シャロ関係の人に評されたんだけど……
こってりと気持ち悪い文体だとおもっていただけに意外だった。どうなんだろう???
京極書くなら執拗なまでにこってりじゃないとね。

で鵺はどうしたのよ?

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流浪の民

 ビルボが木枝の爆ぜる音にそっと瞼を持ち上げれば、髪と髭の豊かな歳を重ねたそれでも若々しいドワーフの王子の姿があった。
思考に耽っているのか焔を凝乎っと見詰めていた。普段青く美しい彼の眸子は緋の色を受けて矢庭明るい紫色に見えた。一番火の傍に在った、ビルボ・バギンズの微かな身動ぎにトーリン・オーケンシールドの少し柔和な目線が目敏く向けられた。
きっと彼の思考は先般甚も高い岩場から見渡したそのエレボールに、懐郷に及んでいたのだ。日頃の特に厳しい彼の面に接している者からすれば、見てはならなかったと禁忌を覗いたような心持ちになるほどだった。
再び瞼を閉じようとしたのだけれど、トーリンの長い指が僅かに手招きをした。
周囲で就眠する仲間達に配慮してにじり寄るように火を間にトーリンに向かい合った。
「僕が眼を覚ますときにいつも貴方は起きている」
「…今日は私が夜の番だった」
「そうじゃなくても貴方は殆ど眠っていないでしょう?」
僅かな物音にもトーリンは起きる。瞼を持ち上げて周囲を覚る。
「躰は休めている、」
「うん。いつもの貴方をみていればそれが少しとして禍になっていないのは良く解るけど」
とそこでビルボは口を噤んだ。
嗚呼、ともう少しで声を漏らしてしまいそうだった。
恐らくは、このトーリン・オーケンシールドと言う男はエレボールをさってから、否モリアで数多の同胞の命を落としてからその殆どを眠れていないのではないだろうか。
彼の安眠・安住の場所はエレボールの他にないのだ。
樫の盾の名を冠すことは、誇るのではなく己の戒めなのだろう。決して故郷と同胞を忘れない為の。その谷よりも深い悔いと山よりも高き恨みを。
「バギンズ殿も存外眠りが浅いだろう、人のことは言えまい」
「僕の眠りが浅いのは……」
背後で眠る幾体ものドワーフに眼を向ける。
「好い加減慣れましたけど、」
暗に言葉を濁したが、トーリンは頷いた。
「私も同じようなものだ」
彼の同意にビルボが少し笑うとトーリンの面が僅かに白く照った。
「寒いのだと思った」
「え、」
トーリンの目の前には、膝を抱えたビルボの白い臑が剥き出しで曝されていた。臑巾もなく長い革靴も履かないホビットにトーリンは気遣って火の傍へ寄せてくれたのだと漸うとビルボは気付いた。
「えっと僕らはとっても跫が強いんですよ。ドワーフやエルフみたいに靴が要らない」
「それは承知しているが、流石にそれでは」
「大丈夫。全然問題無いのです」
ビルボは自分の臑から脹脛を触って見せた。
火へ眼をやるトーリンをビルボは凝視した。
その焔の中に嘗てのドワーフの国があるのではないかと錯覚するほどに火をみつめるトーリンの目は優しいものだった。
「ねえ、トーリン」
呼びかけると、トーリンの目線がゆっくりと動いた。
明々と彼の相貌が照らし出されていた。
「僕にも夢があるんですよ」
ビルボは笑って見せた。
「否、時々夢想してみるんです」
顔が熱い、とビルボは思った。
「僕は家にいてふかふかの寝台と温かな暖炉、手入れの行き届いた庭と、沢山の本を積み上げている。そして馬を一頭所有しているんだ。そして不図思い立って、馬に跨る。そして貴方と十二人の仲間がいるあの山の下の王国へトコトコ出掛けて行くんです」
本当に笑って見せると、今度は焔が本当に大きく膨らみトーリンの面は一瞬真っ白に照った。
残酷なことを言っているだろうか。
ビルボは心配になったが、トーリンは真剣に此方をみて僅かに眼を伏せて
「その時には歓迎する、」
と云った。
何処か面映がっているように見えた。
「……もう寝るね。僕は睡眠がたっぷりじゃないと動けないからさ」
少し離れようとすると、これを、と声を掛けられる。
振り返ると立ち上がってトーリンが自分の外套を差し出していた。
「え、いや、大丈夫だよ。本当に。上着は持っているし、本当に僕らは跫が強いんだよ。それより貴方が寒くなる!」
「私は火の傍にいるし、寒さには強い」
「でも」
「私が落ち着かない」
火を巡って、トーリンはビルボの両腕に自分の毛皮のついた外套を下ろした。
彼の温もりがそこにあった。
「……ありがとう、」
「早く寝て明日に備えたほうがいい」
「うん」
ビルボは丸まるようにしてすっぽりとその外套に収まるようにした。
トーリンの匂いがする。
眼を閉じる。
この十三人は流浪の民だ。夢に楽土を求めようにもきっと其処には故郷を見る他にないのだ。少しだけビルボの眦に涙が浮かんだ。
夢も見なかった。ただ黒洞々と暗い中でビルボは少し泣いた。十三人の友を思って。

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明けまして、

おめでとうございます。
ここ数年、『ご破算願いましては』と言う挨拶を使っておりましたが、今年はノーマルに。

歳を越しまして、先年末からホビット一色なわけですが皆様如何お過ごしでしょうか?
年末に際し拍手にてコメントを下さった方有難う御座いました。
歓喜に耐えません。
心当たりの或る方反転でどうぞ。
12/27 10時の方へ
くまきちさま
拍手とコメントをありがとうございます。
基本的にパラレルばかりで苦笑いがPCの向こうで拝見できそうですが、
そう仰っていただけるとむくむくと気持ちが勃起してきます。
どうぞ今年がくまきちさまにとって良い歳でありますように。




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さてやる気を出したところで、
ツイッタ@scavitaryを暫しの停止に致しました。
30日経過後のアカウント抹消までには復帰します。
何故ならHARUに出たいので!勿論京極で榎関でございます。
ん?青関かな?まあ……両方です。

というわけでこれから原稿の日々。
そして此れがスペースカットのつもり。
cut.jpg

……うん。みなまで言わないで。まんまアレですよね。
これって怒られるんだろうか?
っていうかダガーって打つと†出てくるんだよ!

ではまた。
原稿の愚痴をまた綴る日々です。

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うーん。

88888のアモーレスペロス。
続きを書いていいものでしょうか?不快に為ること間違えなし!な話なのですが。雪絵さんと犬好きは読んではいけない。(そんなものをリクエストに書くのもどうかと思うのだが)

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sunday moning

一年位前に書いた良く解らないへたりあの典丁。色々下手なので注意されたし。
ずーーーーーーと熱を上げている。
マルーン5の曲を聞きながら書いたわけだけど、SHERLOCKでも書いていて、まるで違うものができあがる不思議。
雨は降っている。

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